新寺町の家

新寺町の町並みを意識し白色系+黒系の二色に絞って外壁を構成。
具体的にはガルバリウムシルバー色を横葺きとして和風の町並みに合わせ黒く塗ったルーバーで寺町のカラーリングを同化させました。しかし町並みに新しい影響を与える事も考えモダンな納まりで構成しました。

二階リビングダイニング。
日差しが明るく入って津軽の象徴である岩木山を望みながら生活出来る様窓の位置に気を付けました。敷地に南北2mの高低差があります。その高低差を利用してスキップフロアの空間構成。階段が空間を繋ぐ重要な役割に成るのは云うまでもありません。外部のルーバーを連想させる板状の横格子に階段板を乗せたシンプルな構成でデザインしました。夜景は夜行き交う方々の外灯の役目を果たしています。

二階建ての小さな家

—訳あり物件
そんなカテゴリーで売りに出ていた敷地。

面積が32坪ほど、道路の突き当たりで車を回転させる事もままならない。
その上道路より80cm程高く位置している。

Clientは、この条件を土地の個性と捉え積極的な暮らし方を想像し、設計を依頼して来ました。
さすがに設計してみると建ぺい率はもとより、北側道路斜線の厳しさにくじけそうになりながらここに至ることが出来ました。
着工直前の大震災で一時間の空いたこともあったり、建設資材が無くなったり・・・
想い出深い仕事になりました。
空間構成は縦長のワンルーム型。
狭い床面積を広く感じながら、家族が一つ屋根の下で暮らす大切さをプライオリティーの最上級に位置させて創った住宅です。

用途地域:第一種中高層住居専用地域
木造2階建て
敷地面積:103.93m2(31.38坪)
1階床面積:62.24m2(18.79坪)
2階床面積:62.24m2(18.79坪)
延べ床面積:124.48m2(37.58坪)

スキップする生活空間

建築に於いてのオートマチック、スイッチ一つで全てを賄える。
この便利さを良しとし素直に受け入れるか?便利だけどちょっと危なさを感じるか?
建築を設計する時ここを議論して空間構成や素材、設備計画を進めたい。

スキップする床、オープンな間取り、吹き抜ける土間とそれぞれのフロア、家族の暮らしがお互いにお互いが気配を感じ、安心したり時にはうるさいと思ったり・・・。

必要なものを必要な場所に設えながら、素材を吟味し明るく爽やかな空気で、シンプルな生活を営む住宅・・・この家ではそれを考えています。