住宅型有料老人ホーム あぜりあ

住宅型有料老人ホーム あぜりあ の設計は2016年から始まりましたが、青森県の窓口との折衝が難航し、2018年にやっと着工〜完成に至りました。
設計当初はサービス付き高齢者用住宅を目指したのですが、敷地のサイズから個室数が限定されるため、住宅型流量老人ホームへとスライドさせました。

建主の社会福祉法人北光会さんでは、特別養護老人ホームを始め、グループホーム、デイサービスなどを運営する実績はあるものの、住宅型有料老人ホームは今回が初めてのケースとなるため、手探りの状態で打ち合わせを積み重ねてきました。
ただ一貫しているのは、入居者の暮らしを第一に考えたケアに徹すること。
そのための運営と、建築空間を目指すということでした。

建築内容は木造2階建ての準耐火建築でシンプルなプランです。
回遊型の廊下に沿って各居室が21室(1階6室、2階15室)東西南北に配置されています。
1階には事務室や医務室、浴室(温泉)、パントリー+食堂が配置されています。
生活の中で廊下での出会いや語らいも大事に考え各所にソファが置かれています。
リハビリを兼ねて廊下を積極的に歩行出来る様広く明るい廊下にしました。
穏やかなゆっくりした時間が流れる落ち着いた空間です。

構造:木造2階建て
延べ床面積:951.64m2
完成:2018年9月

二の丸利活用施設 弘前城情報館

弘前城は小ぶりながら、城郭の構造がほぼ幕末期の姿で残っている、国内でも稀な史跡である。ところが明治以降、場内にはいろんな施設が建てられ、草木が植えられたため、現在幕末期の姿に戻す動きがあり、文化庁指導の元、整備事業が進められている。
今回の弘前城情報館は、二の丸エリアに存在した馬場の復元整備を主な目的とする工事であるが、先ずは予てから要望の多かった案内所建築を進めることとなり、建物が完成した。
現在は馬場を復元するための修景工事が進められている。
弘前城情報館には、案内所と公衆便所の機能があり、公衆便所は24時間解放されている。
案内所には場内を案内する担当者が常駐し、さらに弘前藩の歴史を映像技術で伝える展示機能を有している。より多くの若い世代に興味を持っていただける様仕向けたもので、将来にわたり弘前城の歴史が伝承されることを願っている。
建物は在来工法とし、軸組である柱と水平方向の架けられた梁でシンプルな構成とした。
史跡上に建つ建築の設計業務では常らしいが、基礎の形状・プランの工夫・デザインや色使いの難しさを痛感し、勉強させていただいた。
また場内では天守の石垣補修工事が進められていて、こちらは天守の曳家が話題となり、TVニュースでも放映されるほどであった。

構造:木造平家建て
延べ床面積:327.92m2
完成:2018年3月

もりやま園テキカカシードル工場

りんご園から出るゴミをゼロとする取り組みを続けているClientが、その一環としてシードルを作ることになった。落ちたりんごやりんごの枝を利用していろんな取り組みをする中で、一つの通過点としてのシードル工場です。りんご園の中にどっしり構えることで落ち着いた経営と農作業をバックアップできればと思ってのデザインです。

木造2階建て 275.31m2

弘前カトリック幼稚園

同じ場所にあった旧園舎を解体し建て替えました。鉄骨造2階建て約1,000m2弱の幼稚園です。
街中に位置しているので、園庭が狭く子供たちがのびのびお外で走り回るにはちょっと窮屈かもしれませんが、近くには弘前城公園もありお天気の日には足を伸ばしている様です。また災害やセキュリティーを重視して子供たちの安全を確保することを、もう一つのテーマとしました。隣接する教会を園舎の窓から見え隠れする状況を作り一体感を出す工夫をした。

鉄骨造2階建て 994.69m2

大鰐宿川原石蔵改修

昔りんごの貯蔵に使っていた地下を持つ石蔵・・・1階をスポーツトレーニングのために内部を改修し、地下は収納スペース、小屋裏は打ち合わせスペースとなった。石蔵の内部に木造の部屋を入れ込んだ構造です。

組積造地下1階地上2階 140.44m2

養護(盲)老人ホーム津軽ひかり荘

目の不自由な老人のための施設ですが、見通しの良い明るい内部空間を心がけました。回遊できる平面プランとし、一つながりの手すりにピンを打って情報を得ることができる様になっています。外部デザインは小さなボリウムの並べたものとし、威圧感を感じない様に配慮し冬場雪の中でも、暖かさを感じる色合いを使いました。

鉄骨造 2階建て 2,938.02m2

山の見える家2

18年前に住宅を建てたClientからの再度の依頼です。定年したので隣の敷地に義母のための小さな家を建てそこで料理教室を営みながら義母の面倒をみたい・・・というプログラムでした。
もちろん岩木山を眺めながら暮らすことを基本にしているのは自分の住宅と一緒です。完成する直前に義母が亡くなり面倒を見なくて良くなったからかどうかは別として、料理教室では無くレストランとして機能し始めました。これからどの様に暮らしこなされていくのか興味津々です。

木造平屋 75.97m2

外崎の家

仕事をリタイヤし体調を崩された父親とそれを介護しながら住まわれる母親のための住宅。動線を一つながりとした、バリアフリーで明るい内部空間を提供した。既存の庭を愛でながらゆっくりした時間が過ぎていく落ち着いた空間です。

木造平屋 133/96m2